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最近、もっとも心動かされた事。

もう先々週のことになるが、日曜日の教会で洗礼をみた。

中国の女性と、もう一人は日本人の3、40代の男性だった。

一般的に、世の中で何十年ももまれてきて、大の大人が洗礼を受けるというのは
むずかしい。女性はスピリチュアルなものを受け入れる感性があって生きている人が
多いが、男性はそうではない。

クリスチャニティーが社会全体に根付いた国とは違い、特に日本の教会では
女性のクリスチャンが圧倒的に多いとされる。

話はこれだけではない。

更に心を動かされたのは、実はもう一つの出来事があったからであった。

それは、彼の息子さん(二人目)は、2年前に3歳で亡くなっている。
突然死だった。
朝起きたら、ベッドで眠ったままだったそうである。

わたしは、個人的にその子(かずねくん)を知っていたわけではないけど、
衝撃を受けた。ご両親や家族のショックは比べ物にならなかったと思う。
それに、その悲しみは、2年経ってもなくなったり、乗り越えられるものではないと思う。

でも、お葬式のとき、既にご夫婦は、悲しみの中にも慰めと平安を見出していたのが
印象的だった。 彼らにとって、かずねくんは、天使だったと。

3歳で、小さな体で、お母さんが礼拝に来るとき、遠くから通うのに
疲れてしまったときも、かずねくんが水筒を準備して、お母さんを励ましたりしていたという。
そして、2つも聖句を暗記していて、教会が大好きで、やさしい子だったという。

お母さんはクリスチャンなので、かずねくんが天使で、天国に帰ったことを
信じているのはわかったけど、信仰の無かったお父さんがそう思える心を
神様が与えているのは、すごいと思った。

そして、命日の2年後のその日、お父さんであるその男性が洗礼を受けた。

彼の中に、もう息子さんがそばにいないさみしさはあっても、
天国でいつか会える希望があって、それは洗礼とともに確信に変わっていて、それは、
ほんとうに感動的だった。

かずねくんのお名前は、一に音と書くのだそうで、音楽の好きなご両親が付けた
そうだ。 でも、とお父さんは2年前のお別れ会で既に話してくれたのだけど、
彼の名前はもしかして、
福音を一番に知らせる(tell the Gospel)という意味の名前なのかもしれないと。 

実際、ほんの3歳の子の死は、ふつうに考えるとあまりに悲劇的で悲しいことだった。

でも、かずねくんのご両親は、葬儀屋さんが「小さな子の死は、あまりに悲しいので
できるだけ簡素化しましょう。」といわれたのを、
「いいえ、この子が精一杯生きたことを喜び感謝するために、
盛大にお別れをしたいのです。」と言って、お花がたくさんのお別れ会をした。

キリスト教のお葬式でいいのは、天国へ行った希望のある明るいものだということ。
もちろん、皆泣くし、悲しくもあるけど、ただの悲劇ではなく、
その人が天国で神様や、以前亡くなった近い人に再会している
喜びを感じることができる。

小さなかずねくんのもたらした、3歳の人生。

それは大人のわたしたちに、喜びを持って生きる人生を考えさせ、
励ますものだった。 そして、自分のお父さんを神様との関係に導いた尊い
人生だった。

かずねくんのお父さんの洗礼は、そういうわけでとても感慨深いものだった。
by megtig | 2007-05-30 15:38 | my life
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